自閉症はなぜ方言ではなく共通語を話すのかーHSPの脳機能との違いを考察する
「自閉症の子どもって津軽弁しゃべんねっきゃ(話さないよねぇ)」 妻のこの一言で始まった研究は思わぬ展開を示すこととなりました。 …調査をすればするほど湧いてくる課題、考えれば考えるほど解けない疑問と向き合った結果、方言というローカリティそのものと考えていた問題が、私たちをASDのことばの謎へと誘っていきました。(p246-247) 自閉スペクトラム症(ASD)の人たちは方言を話さない?...
View Article光や音の「感覚過敏」を科学する時が来た―線維筋痛症や発達障害,トラウマなどに伴う見えない障害
弱い光の下でも眼痛、頭痛をはじめ全身の症状が出現するので、二重にサングラスを装用し、帽子を深くかぶり、中には、光を通しにくい布地を顔に何重にも巻いたり、袋を 被 ったりと完全防御の状態でしか通院できない症例もあります。 こうした重度の症例は、私の外来には少なくとも10例は存在し、こうした病態は決して珍しいことではないことがわかったのです。...
View Article自閉症研究の暗黒時代に埋もれてしまった、知られざるアスペルガーの歴史
アスペルガーは、自分の診ていた人間の創造力が数十年先の科学の発展を先どりしていることに思い至った、おそらく最初の臨床医だったのだろう。 彼らの関心が現実の世界から「かけ離れている」わけではないことにも、すでに気がついていた。(p269) あなたは「アスペルガー」について知っていますか? そう尋ねると、「聞いたことがある」とか、「わたしも当事者です」と答える方がいるかもしれません。...
View Article感受性が強いあなたに自然が必要な5つの科学的根拠―都市や学校の過剰なストレスを癒やすには?
なにしろホモサピエンス全体で見れば、人類が正式に都会に生息する種になったのは、2008年のことだ。 この年、世界保健機関(WHO)が、都会に住む人の数が田舎に住む人の数を初めて上回ったと報告した。 アメリカ合衆国では昨年、この100年間で初めて郊外より都市部が速く成長した。その変化を別の観点から見れば、現代は人類史上最大の集団移動のさなかにあるといえる。(p24)...
View Article定型発達は本当に“ふつう”なのか―コケの生態学からふと考えた発達障害やHSPのこと
「定型発達」と呼ばれている人たち、つまり現代社会において多数派を占めている人たちは本当に“ふつう”なのでしょうか? このブログではかねてより、定型発達が「正常」で、発達障害(神経発達症)が「病気」や「障害」だとする考え方に異を唱えてきました。...
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